松くい虫被害の急拡大

2024年11月十里塚で直径約1mの松くい虫被害木が倒れ、農業用ビニールハウスを真っ二つにつぶした。幸い当日は無人だったので人身被害は免れたものの、前日のトラクターで耕起作業中に倒れたら大変な人身事故になっていた。前年度に伐採できなかった切残しの枯松が強風で倒れたもの。農道脇なので走行中のクルマが被害者となる事も想定される事件でした。

地元JAそでうら組合長の呼びかけで、国会議員、県会議員、国の森林管理署、県の林業対策担当者をJAにお招きし、酒田市の農林水産部長が国の予算ショートで窮地にある松くい虫対策の打開策を要望しました。例年通りの対策費は若干増額されましたが、課題を解決できる予算額には至っておりません。

毎年国の予算ショートで枯松の切残しがあり、2023年夏の体温並みの37℃にもなった高温少雨で松くい虫被害が一気に激増、今年の春に酒田市は「2次被害防止対策」で112号線など道路や住宅、農業施設への被害防止の伐採を行い枯れた松が見えなくなったが、2025年夏も7月からの高温少雨で、9月には112号線沿いの末が一気に赤く変色してしまった。

気候変動に対応するには、今までの行政の枠組みやスピード感を何とかしないと莫大な予算と時間が必要になります。

湯野浜の高台から鳥海山を見ると、眼下に広がる33㎞の庄内海岸砂防林は赤く変色してしまっている。約300年も酒田市民の生活と農業を守ってくれた人工林はまもなく壊滅します。

何十年かかるかは分かりませんが、国・県と役割を分担して再植林を行うしか無い状況です。

2024年秋から3回一般質問で追求し、6月に400万だけの補正予算でしたが、業者発注の伐採に1/2補助で上限20万円の枯松伐採の補助制度が実現しました。まだまだ枯松との戦いは続きます。